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人生100年時代を健やかに–健康寿命を長く生きるために

近年、「人生100年時代」という言葉を耳にすることが多くなってきました。寿命は伸びてきていますが、できるだけ健康を保ちながら長く生きることは誰しもの願いです。人生100年時代を健康な体で生きぬき、健康寿命を延ばすためには、これまで「老化」とひとくくりにされてきた状態の原因を解き明かす必要があります。

今回は、大阪暁明館(おおさかぎょうめいかん)病院 特別顧問である児玉和久先生と大阪暁明館病院 心臓血管病センター長である小松誠先生にお話を伺います。

男女合わせると日本の平均寿命は世界一で、2007年以降に生まれた子どもの約半数は107年以上生きると推測されています。

高齢者のなかには、元気に活動されている方もいらっしゃる一方で、脳梗塞や認知症、心不全などによってADLが低下し、たびたび入退院を繰り返す方も多くいらっしゃるのが現実です。

超高齢化社会に加えて、今後さらに平均寿命が延びていくといわれているなかで、健康でいる期間ができるだけ長い、“健康寿命を延ばす”ための取り組みが、医療に求められていると考えます。

しかしながら、健康寿命を低下させている脳梗塞や認知症、心不全などのなかには原因や治療法が十分に解明されていないものもあります。また、同時にフレイルなどを持っている高齢者も少なくありませんが、これらは仕方のない「老化」として認識されてきました。

健康寿命の延伸を実現するためには、これらの原因解明が必要不可欠です。

ADL…食事やトイレ、入浴や移動などの日常生活上での動作。Activity of Daily Livingの略。

フレイル…加齢と共に心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像(厚生労働科学研究特別研究の報告書より)。

解明されているようで、解明されていなかった病気に「動脈硬化」があります。

動脈硬化は、動脈の内膜に脂質などが沈着して、粥状の物質(おかゆのようなどろどろとした物質)が形成されることで起こります。またそれが石灰化という固い状態に変化することがあります。これらを「プラーク」と呼びます。

動脈硬化では、動脈内に汚れが沈着することで、心臓や脳にある細い血管では狭窄(きょうさく)(狭くなること)を起こし、それよりも大きな血管では、動脈壁が(もろ)くなることで、(りゅう)(こぶのように盛り上がること)や解離(かいり)(内膜の一部が裂けること)を引き起こすと考えられてきました。

私たちの体の中で、もっとも範囲が広く、影響力が大きな血管は「大動脈」です。

この大動脈に動脈硬化があるかどうかは、CT検査や経食道エコー検査(超音波検査)で分かるとされていました。

しかしながら、CT検査は3次元画像で表現できて疑似的には動かせても基本は静止画像ですから、その空間分解能(どれだけ細かく描出できるかを示す能力)に限界がありますし、経食道エコー検査では調べることができる場所が限られていました。

すなわち、これまで生きている人間の大動脈の動脈硬化を実像で表現できる技術はなかったのです。

また、病理解剖で動脈硬化の多い大動脈はよくみられますが、生きている人間の大動脈でどのようなはたらきをしているかは分かっていませんでした。

生きている人間の大動脈を実像で確認することができなかったため、動脈硬化でできた大動脈プラークが破綻(はたん)することによって生じる影響やプラークの内容物については、主に病理学か疫学による研究から推測するしかありませんでした。

また大いなる誤解もあり、たとえば、大動脈プラークの破綻(はたん)によって生じる塞栓(そくせん)症(足指の皮膚が青色に変化するBlue toe syndromeなど)は主にカテーテル検査や治療に伴ってまれにしか起こらないと考えられていました。確かにひと昔前は、カテーテルが太かったですが、今はもっと細く柔らかく安全性も高く施行できるようになっています。

また、プラークの内容物である「コレステロール結晶」は、ゴースト像(標本作成においてコレステロール結晶が抜け落ちたあとにできる細かい穴)として、目や腎臓、足、皮膚の毛細血管に詰まっていると認識されていましたが、それが血管内を飛散している様子を確認することはできていませんでした。病理学ではこのような空洞像になるのはサンプル調整上仕方ないことで、ほかに方法がないと思われてきました。

大動脈プラーク破綻(はたん)に関するこれまでの常識を表にまとめると、以下のようになります。

しかし、これらの常識が実際とは大きく異なることが分かったのです。それを明らかにしたのが生きている人間の大動脈を観察する「血流維持型血管内視鏡」です。引き続き、記事2『大動脈を中からみて病気を発見する−血管内視鏡が新しい医学をもたらす』では、血流維持型血管内視鏡についてお話しします。